「最期まで自宅で過ごしたい」と希望する父のために、在宅復帰だけでなく、退所後の在宅生活までサポートしてくれる介護施設を探しています。私たち家族は在宅介護初心者なので、家族への介助指導なども手厚い施設だとありがたいです。
入所・短期入所・通所リハビリ・訪問リハビリのサービスを展開する介護老人保健施設「一心館」では、入所中に在宅生活に必要なリハビリを集中的に行うだけでなく、退所後もリハビリ継続を支え、再入所も受け入れているとのこと。在宅復帰・在宅療養支援機能の充実や手厚いリハビリ体制が評価され、老健として最高ランクの超強化型の体制でサービスを提供しているそうです。
さっそく見学に行って施設の様子をチェックしてきます。
玄関
上尾中央医科グループ(AMG)の介護老人保健施設「一心館」があるのは、JR「上尾駅」とJR「蓮田駅」のほぼ中間地点。バス停が近く、両方の駅からバスでアクセス可能で、埼玉新都市交通ニューシャトル「伊奈中央駅」からは徒歩15分ほどで到着します。施設内には広い駐車場があり、自家用車で見学に訪れるご家族も多いとのこと。
施設の玄関で相談員さんが迎えてくれました。
「ようこそ!当施設から車で5分の場所にグループ病院の「伊奈病院」があり、日常的な受診はもちろん、入院治療が必要な場合も迅速に受け入れてもらえるので、利用者様・ご家族の安心感につながっています。2023年8月に新築移転したばかりで、新しい設備を備えた、とてもきれいな病院です」。
ロビー・中庭
玄関を入ったロビーは左右が吹き抜けになっていて、開放的でおしゃれな空間。ロビーを進むと中庭があり、季節の花や木々が植えられています。
「緑いっぱいの中庭には鳩が巣をつくっていて、ヒナが巣立つまでの様子を利用者様と一緒に見守っているんです」と、相談員さん。
ほっこりするエピソードですね。桜の時期には、玄関先でお花見を楽しめるそうです。
面談スペース
「こちらへどうぞ」と、面談室へはいりました。
「利用前の面談では、ご本人の身体状況やご家族の要望、退所後の方向性などを相談員が細かく伺います」とのこと。
「老健は在宅復帰が前提の一時的な施設と思われるご家族も多いのですが、当施設では通所リハビリ・訪問リハビリ・ショートステイなどの在宅支援サービスも提供しています」。
「長期的な支援を強みとしていて、退所後も必要に応じて繰り返し入所していただけますし、看取り介護にも対応しています」。
スタッフステーション
スタッフステーションにご案内いただくと、スタッフの皆さんで話し合いが行われていました。
「入所決定後は、面談で相談員が収集した情報を受け入れ先のフロアのケアマネージャーに伝達します。ケアマネージャーは、このように介護スタッフ・看護師・リハビリスタッフ・管理栄養士などの専門職と連携を図りながらご本人の生活課題を抽出し、その方に合ったケアプランを作成しているんですよ」。
職種間のチームワークがしっかり取れているんですね。
「そうなんです。当施設では多様な専門職が一丸となったチームケアによって高い在宅復帰率を維持し、厚生労働省から在宅復帰支援機能が高いと認められた『超強化型老健』としての運営を継続しています」。
入所フロア
お次は、入所フロアへ。
「150床の入所設備はすべて一般棟で、2F46床・3F53床・4F51床の構成です。ショートステイは空床利用で、常時3~5名の方が利用されています。各入所フロアには広い食堂を設けていて、寝たきりにならないように介護スタッフが離床を促しているので、日中は食堂で過ごされる方が多いですね」。
食堂は家庭的な雰囲気で、大型テレビを観てゆったり過ごしたり、利用者間でコミュニケーションを楽しんだりする姿が見受けられます。いい感じですね。
おやつ・食事
見学中、おやつの時間になりました。
「食事やおやつの時間は、こちらに集まって皆さんで召し上がっていただきます。施設生活を少しでも楽しんでいただけるように、栄養科と介護スタッフが連携して『寿司バイキング』や『おやつレクリエーション』などの食のイベントを定期的に開催しているのも特徴で、とても好評なんですよ」。
「大人気の寿司バイキングでは、普段は小食の方もおかわりをしています。食事やおやつの時間以外は、広い食堂スペースを活かして介護職による体操やレクリエーションを開催しています」。
ミールラウンド
「当施設では、個々の食事状況を確認するミールラウンドを多職種で実施しています」と、写真を見せていただきました。ミールラウンドって何ですか?
「多職種で利用者の食事の様子を観察し、しっかり食べて飲み込めているかを確認するものです。あまり食が進まない方や食べにくそうにしている方には、咀嚼能力・嚥下機能・口腔機能などを言語聴覚士が評価し、ご本人に合った食事形態を栄養科に相談しています」。
「国家資格である言語聴覚士が常駐し、飲み込みが難しい方の原因を追究して対処法を提案するなど、嚥下機能の維持・向上に取り組んでいます」。
居室
「お部屋によっては玄関前の桜が見えたり、富士山が見えたりするんですよ」と、居室を案内していただきました。
「個室は3室あり、多床室は3人部屋(1室)と4人部屋(36室)です。多床室ではプライバシーに配慮し、カーテンで仕切りをつくって個々の空間を確保しています」。
「ベッドのほとんどは2022年に最新の電動ベッドに入れ替えていて、ベッドからの立ち座りがしやすいように、高さを床に近い高さまで下げることのできる製品を選びました。また、居室ごとに専用トイレを設置しているので、場所がわからなかったり、間に合わなかったりする心配もありません」。
「居室ではテレビ鑑賞が可能で、貸し出し用テレビを用意しています。スマホ・携帯電話の通話は、指定の場所を設けています」。
浴室
つづいて、浴室を案内していただきました。
「入浴は週2回で、4Fには寝た状態のまま入浴できるストレッチャー浴槽と、座った状態で入浴できるチェア浴槽を完備した機械浴室を、1Fには個浴槽を完備した一般浴室があります」。
身体の状態に合わせて浴槽を選べるんですね。
薬剤室
お次は、薬剤室へ。薬剤師さんも常駐しているんですか?
「ええ。チームケアを推進する当施設では、各職種が補い合いながら介護サービスの充実に努めています。ほとんどの利用者様はお薬を飲まれているので、常勤薬剤師を2名配置して安心・安全な服薬管理を行い、看護師の負担軽減も実現しています」。
お薬の専門家がいるのは安心です。
機能訓練室
機能訓練室は、とても広くて開放感があります。
「当施設の大きな自慢はリハビリ環境の充実です。リハビリテーション科には、理学療法士17名、作業療法士6名、言語聴覚士4名の計27名が在籍しています(2023年5月)。『その人らしい生き方を見つけよう』という科の理念を掲げて、病気やケガの後遺症があっても充実した生活を送っていただいけるよう、職種ごとの強みを活かしたリハビリを提供しているんですよ」
リハビリはどのくらいの頻度で行うんですか?
「入所から3カ月間は短期集中リハビリ・認知症短期集中リハビリとして、1回20分のリハビリを週6~10回提供しています」。
訪問指導について
「当施設では円滑な在宅復帰を支援できるよう、ご自宅の環境を確認した上で必要な支援を見極める『入所前後訪問指導』と、ご自宅で安心・安全な生活が送れるようにフォローする『退所前・後訪問指導』を実施しています。担当職種はリハビリスタッフとケアマネージャーで、ご本人・ご家族への介助方法の指導や、家屋環境に合わせたリハビリの提案なども行っています」。
通所リハビリフロア
つづいて、通所リハビリフロアへ。
「退所後もリハビリを継続し、ADL(食事・移動・入浴など日常生活を送るために必要な基本的な動作)やQOL(生活の質)を維持・向上していけるように、通所リハビリや訪問リハビリの利用をお勧めしています。通所リハビリの定員は1日75名で、約180名の利用登録があります」。
どんなサービスが受けられるんですか?
「リハビリ・入浴・食事などのサービスに加えて、体操・脳トレ・ゲーム・書道・硬筆・絵手紙・編み物・手工芸などのレクリエーションや、季節行事も充実させています」。
「通所リハビリの送迎車は8台あり、送迎エリアは伊奈・上尾・蓮田・桶川です」。
訪問リハビリ
つづいて、訪問リハビリの様子を写真で見せていただきました。
「リハビリ専門職がご自宅を訪問し、寝起き・トイレ・お風呂など、ご自宅の環境に合わせ生活機能訓練を実施しているほか、自宅周辺の屋外歩行の練習や近所のお店へのお買い物の練習、公共交通機関の利用の練習など、さまざまな困り事・不安な事に合わせたリハビリにも対応しています」。
「訪問リハビリではご家族とも直接お会いできるので、介助方法のアドバイスや在宅介護の悩み相談など、手厚いフォローを心がけています」。
スタッフのみなさん
多くのスタッフのみなさんにお会いできました。
「介護部門には、国家資格である介護福祉士資格を有するスタッフが7割以上在籍し、質の高いケアを提供できるように自己研鑽に励んでいます」。
「また、看護師も経験豊富なベテランスタッフが多く、たんの吸引や経管栄養などの医療依存度が高い方も入所していただける体制を整えているので安心してくださいね」。
質の高いサービスが受けられそうですね。今日はありがとうございました。
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