高齢の母は入院中に食欲が落ち、胃ろうを造設しました。身体機能も衰えているため、退院後すぐに自宅で生活するのは難しいと感じ、リハビリ目的の一時的な施設入所を検討しています。できれば言語聴覚士さんが働く施設で、総合的なリハビリに取り組んでほしいです。
入所・短期入所・通所リハビリのサービスを展開する介護老人保健施設「リハビリケアかつしか」は、老健として最高ランクの「超強化型」施設で、リハビリテーション科には理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が揃っているとのこと。
また、グループ病院との連携体制も築かれていて、胃ろうなどの医療依存度が高い利用者も積極的に受け入れているそうなので、さっそく見学に行って、施設の様子をチェックしてきます!
玄関
介護老人保健施設「リハビリケアかつしか」があるのは、JR「新小岩駅」または京成線「四ツ木」からバスに8分ほど乗車し、「上平井町」バス停で下車して徒歩3分の閑静な住宅街。首都高速中央環状線「四ツ木IC」から約5分(2.5km)と、車でのアクセスも便利なため、自家用車で訪れる方のために敷地内に駐車場も完備しているそうです。 玄関では、支援相談員さんが迎えてくれました。
「こんにちは。当施設は、荒川や中川がすぐそばを流れるリバーサイドにあり、一部の居室からは『かつしかハープ橋』『東京スカイツリー』『富士山』などがよく見え、利用者様と一緒に景色を楽しんでいます。他にもたくさん紹介したい場所があるので、さっそく中へどうぞ」。
ロビーと中庭
玄関を入ったロビーは、清潔感のある明るい空間。中庭にも出られるんですね。
「2012年のオープン以来、訪れる皆様が気持ちよく過ごせるように、プロの清掃業者さんにお掃除を依頼しているんです」と、相談員さん。
ロビーの一角には、居宅介護支援事業所や訪問リハビリ事業所も併設されています。
「中庭はリフレッシュ目的で自由に行き来できるように開放していて、車いすをご利用の方の目線に合わせて植物を植えたり、メダカや金魚を飼育したりと、癒しの空間づくりをしています」。
「上尾中央医科グループ」ポスター
館内を見学中、所属する「上尾中央医科グループ(AMG)」のポスターを発見。グループ病院を退院した方の利用も多いですか?
「ええ。グループ病院に限らず、近隣病院を退院後、直接自宅への退院が不安な方の受け入れはとても多いです。当施設では日中は医師が常駐し、利用者様の医療ケアや健康管理を担っていますし、看護師は24時間常駐しているため、たんの吸引や胃ろうの管理が必要な方なども安心してお過ごしいただけます」。
入所フロア
つづいて、入所フロアを案内していただきました。
「入所フロアの定員は120名で、2Fに認知症専門棟50名、3Fに一般棟50名、4Fに一般棟20名と、心身機能に合わせて区分しています。利用者様の平均介護度は3.4で、男女比は女性のほうが少し多いです(2023年10月)」。
「当施設は、老健の中で在宅復帰・在宅療養支援機能が最も高い基準を満たす『超強化型』の施設で、短期集中リハビリテーション加算も算定しているため、入所フロアごとにリハビリスペースを設けて入所から3カ月間は個別リハビリを毎日提供しているほか、介護職による生活リハビリにも力を入れています」。
入所中も四季の変化を感じられるよう、フロア内には季節にちなんだ手作りの飾り付けが施されています。
スタッフステーション
スタッフステーションを覗くと、スタッフの皆さんが話し合いをしています。
「当施設の大きな特徴は、多職種によるアセスメントをもとにした『チームでのリハビリ』に取り組んでいること」。
「利用者様一人ひとりの状態に応じた支援を提供できるよう、職種を越えた話し合いの場を大切にしていて、フロアごとに担当のケアマネージャー・看護職・介護職・リハビリ職・管理栄養士を配置し、利用者様と顔なじみの関係を築いてサービスを提供しています」。
居室
つづいて、居室へ。
「居室は個室と多床室(4人部屋)があり、白と茶を基調とした落ち着いた雰囲気です。可動式家具を利用しているため、ご本人の身体状況に合わせた配置や、ご自宅の生活環境を想定した空間づくりを実現しています。テレビの持ち込みも可能ですし、インターネットにも接続可能です」。
「居室に空きがあれば、申し込みから1~2週間以内に入所できます」。
デイルーム
お次は、デイルームへ。
「施設生活に少しでも楽しみを持っていただけるように、さまざまなレクリエーションや季節行事に力を注いでいます。利用者様から好評なレクリエーションは、『おやつレク』や『ケーキレク』などの食に関するもので、先日は『出前レクリエーション』も実施しました」。
「外出が難しい状況の中でも、『出前』という形式で外食気分を味わい、それぞれ好きな物を『選ぶ』段階から楽しんでいただいています。お寿司の出前が一番人気ですが、ピザ・牛丼・中華など、バラエティー豊かなメニューを用意しています」。
季節行事の様子
「毎年恒例行事の一つに、職員による『ソーラン節』のお披露目会があります」と、写真を見せてくれました。わぁ、すごく本格的ですね。
「そうなんです。職員たちは仕事の合間に練習を重ねて本番を迎えます。利用者様の中には、一生懸命踊る職員の姿に涙を流しながら声援を送ってくださる方もいるんですよ」。
「12月のクリスマス会も人気行事の一つで、サンタクロースの仮装をした職員がプレゼントをお渡ししてケーキを食べたり、職員によるハンドベルの演奏を楽しんだりします」。
リハビリテーション室
お次は、リハビリテーション室に伺いました。
「リハビリテーション科には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士合わせて18名が在籍し(2023年10月)、入所リハビリ・通所リハビリ・訪問リハビリを提供しています」。
「言語聴覚士がいるため、言葉のリハビリ・摂食・嚥下リハビリ・認知症状へのリハビリを希望して入所される方もいますね。また、在宅復帰支援として、家屋評価や在宅サービスへの情報提供などにも取り組んでいます」。
食事
お次は、食事の写真を見せていただきました。すごく美味しそう!
「お食事の時間には、施設内の厨房で調理したできたてのメニューを、温かいまま・冷たいままお召し上がりいただけるよう努めています。管理栄養士が中心となり、糖尿病食・減塩食・腎臓食などの療養食にも対応し、栄養状態の管理まで行っています」。
「また、お食事形態に関しても、常食・一口大の粗刻み食・咀嚼嚥下機能が低下している方へのやわらか食(嚥下調整食)・ミキサー食を、専門職の評価によって安全に召し上がっていただけるよう選定しています」。
「栄養科では、食事に関する会議を多職種で行うことで、利用者様一人ひとりの食事に関するニーズを把握し、食事の様子や食事量、味付けなどを総合的に評価し、充実した食事になるよう取り組んでいるんですよ」。
浴室
つづいて、浴室を案内していただきました。
「浴室は各フロアにあり、一般浴・個浴・リフト浴・機械浴の中から、利用者様の残存機能を活かせる浴槽を選び、できる限り利用者様の希望に合わせた時間での入浴に配慮しています。浴室や脱衣所には、手すりやヒーターなどを完備し、安心・安全に入浴できる環境を整えています」。
「入浴介助に限らず、当施設ではすべての生活動作において自立を支援するため、ご自身で行えることはご自身で行っていただく方針で、時には職員が見守ることも大切だと考えています」。
お風呂のお湯は、菖蒲湯やゆず湯などの季節にちなんだ「変わり湯」が好評なのだとか。
通所リハビリフロア
お次は、通所リハビリのフロアへ。
「通所リハビリは1日定員40名で、1日滞在型の日帰りサービスのため、6~7時間の滞在となります。マンツーマンの個別リハビリに加えて、入浴やお食事のサービスも提供しています。平均介護度は2.6で、利用年齢は46~97歳と幅広く、利用者様の6~7割が男性です(2023年10月)」。
「輪になってゲームをするなどの集団活動は少なく、個々の活動が多いことが特徴で、慣れるまでは職員がご本人の興味のある活動を提案し、サポートしています」。
「通所フロアにも看護師が常駐しているため、体調管理も行えますし、たんの吸引・胃ろう・ストーマ・在宅酸素・バルーン留置・皮膚処置・インスリンなどの医療的ケアが必要な方も安心です」。
通所リハビリフロア
リハビリテーション環境が充実していますね。
「通所リハビリフロアでも、生活動作がスムーズに行えるように『家事動作訓練』を取り入れていて、心身機能とともに生活の質も向上させて、『通所卒業』を目標にしているんです」。
「リハビリメニューは、専門職が個々の体力・能力に合わせて考案し、身体状況の変化は表やグラフを活用してわかりやすくお伝えしています」。
「選択活動の時間には、手工芸・麻雀・将棋・書道・体操などのプログラムを選んで参加することができ、同じ趣味の利用者様同士で交流の輪が広がります」。
通所リハビリの送迎車
つづいて、通所リハビリの送迎車を見せていただきました。
「通所の送迎はドアtoドアで、ドライバーだけでなく介護職も添乗しているため、玄関での靴の脱ぎ履きなどの介助にも対応可能ですし、乗車も安全に行えています」。
「通所の利用頻度は週1回~3回程度の方が多く、定期的にご利用いただくことで、より一層のリハビリの効果を感じていただけると思います」。
「通所リハビリの見学希望の方には送迎付きで対応いたしますので、お気軽にご相談ください」。
スタッフのみなさん
スタッフの皆さんにお会いできました。
「当施設の一番のアピールポイントは『スタッフの人柄』で、利用者様のために情熱を持って取り組むメンバーが集まっています」。
「専門性の高いケアを提供できるよう、介護職は有資格者のみの採用とし、7割以上が国家資格の介護福祉士を有していて、認知症介護に精通したスタッフも複数活躍しています」。
「入所を機に当施設を気に入り、退所後も通所リハビリやショートステイ、併設事業の訪問リハビリを利用される方がたくさんいて、多くの利用者様・ご家族と長いお付き合いをさせていただいているんですよ」。
こちらなら、安心して母を預けられそうです。今日はありがとうございました。
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